某大手学習指導塾社長が考える「働く」とは 3限目(完結)
さて、いよいよこのお話も完結ですね!!
最後までお付き合いください!
今回は社長の生徒に対する想い、そして生き様を皆さんにシェアしていきたいと思います。
それではLet's go!!
成績なんて関係ない
前回も触れたが、学習塾の目的は?と聞かれたらほとんどの人が
「成績を上げること。」と答えるだろう。
しかし社長は生徒に対して『成績』を第1に考えていない。
それでは何を第1に考えているのか。
それは、『生き方』です。
「テストで何点とったとか、〇〇高校、〇〇大学に合格したとかそんなことに重きは置いてない。大事なのはその過程にある。」
続けて社長は語る。
「勉強なんて自分がしたいときにすればいい。別に俺らは強制したりはしない。ただ、目標を設定したならそれに向かって本気にならなきゃいかん。試験勉強にも本気になれん奴は、この先何しても本気になれん。」
社長はこんなエピソードを話してくれた。
とある中3の女の子が受験ギリギリの2月に入塾申し込みをしにきた。
とにかく時間がないので、週5日通うことを約束にサインしてもらった。
しかし次の日に女の子の父親が来て、
「やっぱり本人が週3日じゃないとキツいらしいので、週3でお願いします。」
と言いにきたらしい。
そのとき社長はなんと、
「それでしたら入塾の契約をクーリングオフしてください。」
と迷わず言ったらしい。
その後の会話をどうぞ。
父親「え?」
社長「ですからそのような条件ならばクーリングオフをお願いします。」
父親「どうしてですか?」
社長「僕は、中途半端な決定は1番価値がないと思っています。それをするくらいなら、何もしないで失敗した経験の方がいい。やるからには100%の力を注いでほしいんです。逃げた先に残っているのは、逃げる人生だけです。」
父親「、、、。分かりました。もう1度家族会議を開きます。」
翌日、女の子とその父親が満面の笑みでやってきてひと言。
「週5で頑張るのでこれからよろしくお願いします!」
その子の受験結果はどうなったか知らないが、その決断と経験は必ず将来生きてくると思う。
このエピソードからも社長が大事にしているものが分かりますよね。
そして社長は、「お金<<生徒の成長」 なんですね!!
だけどそうやって、人に対して熱心に尽力できる人には自然とお金も集まってくるんですよね。世の中不思議ですね~
教育とは「教えて育てる」こと?
あるとき生徒の母親がこんなことを社長に質問したらしい。
「実際のところ、学習塾って必要ですか?」
その質問になんて答えたのか。
ずばり。
「必要ないです。」と即答。笑
皆さん驚きかもしれませんが、社長のコメントには続きがあります。
「僕がいらないと言ってるのは、勉強を教える塾です。そんなものは生徒が学校の授業 に集中しない動機になるだけですから。でも僕は、『生き方』を教える塾は必要だと思っています。」
と答えたらしい。
そこで僕は聞いてみた。
どういう風に生き方を教えるのかと。
社長曰く、
「自分達はただ『見せる』だけでいい。」
どうやら社長にとっての「教育」とは、
「教えて育てる」のではなく、『見せて育てる』のようだ。
詳しく話を聞いてみると、社長はこんなことを話してくれた。
「人間が学生のうちに出会う大人なんて数知れている。
親、学校の先生、医者とかだろう。
子どもは出会った大人をよく見ている。その人達に影響される。
その人達を見て将来を決める。
だが、その大人達はあまり、勉強する意味や、仕事の意味や、人生だとかを体現できていない。ほとんどが強制してしまっている。
だから僕たち塾講師が見せることで、生徒が自分で気づいてもらうようにしている。」
社長はもう定年を迎えているが、未だに海外へひとり旅にいったり、フルマラソンを走ったりなどの『挑戦』をしている。
そこで得たもの感じたものを生徒に細かく話している。
ただし「やれ。」とは言わない。話すだけだ。
「何年後かに必要になった時に思い出してくれればいい。
自分の力で今なんとかしてやろう!というのは、生徒にとって逆にオモリになる。」
と言う。
社長は、なんで勉強や仕事をするのかを講師を見て気づいてもらう塾にしている。
インターネットで勉強ができる今、こんな塾が生き残っていくんだと思った。
すごく面白くて芯のある生き方だと思いませんか?
社長は、塾講師という仕事を通して、社員と生徒を人間的に育てている。
自分もこうして、「自分の生き様を見せる」ことで、他人に影響を与えるようなことをしていきたい。
その際に、「やったことのないことは言わない。」ことを心がけたい。
実際に会ってもいない人ややってもいないことを、人から聞いただけで否定するのはもちろんしない。
それも踏まえて、
周りに流されずに、自分の興味のあることに貪欲に、嘘をつかずに全力で生きていこうと思った。
そんな生き方をして気持ちよく死にたい。
これらはすべて社長が僕に気づかせてくれました。
本当に感謝でいっぱいです。
全然まとめきれていませんが、僕の意図をうまく汲み取って頂けたら幸いです。笑
最後まで読んでくださってありがとうございました!!
今後ともよろしくお願いします!